サクラマス

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?サクラマス
分類
動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
亜門 脊椎動物亜門 Vertebrata
条鰭綱 Actinopterygii
サケ目 Salmoniformes
サケ科 Salmonidae
亜科 サケ亜科 Salmoninae
タイヘイヨウサケ属
Oncorhynchus
サクラマス O. masou
亜種 本文参照
学名
Oncorhynchus masou
(Brevoort, 1856)
英名
Seema
Cherry salmon
Masu salmon

サクラマス(桜鱒)は、サケ目 サケ科に属する。非常に美味で、食用にする。また、渓流釣りの対象魚として人気が高い。いくつかの亜種が知られている。太平洋北西部を中心に分布するが、北から順に、オホーツク海沿岸から、朝鮮半島、北日本まで分布するのがサクラマス、琵琶湖のビワマス、南、西日本のサツキマス、台湾のタイワンマスである。

目次

形態および生態

基本的には、成長とともに海に下りて回遊し、産卵時に川を遡上する降海型の種類であると考えられているが、一生を淡水で過ごす陸封型の個体がいる。他のサケ科魚類同様、冷水に生息するため、北方では降海型が多いが、南にいくにしたがって標高の高い冷水域に陸封される傾向が強くなる。ヤマメアマゴは、それぞれサクラマス、サツキマスの陸封型の呼び名である。

一般に降海型は大きく成長するが、陸封型は比較的小型のままである。降海型は、幼魚期を河川で過ごすが、この頃の体の側面には、大型で小判形をした暗青色の斑点(パーマークと呼ばれる)が数個以上並ぶ。成長し、海に下る前になるとこの斑紋が消え、体色が銀色になる(スモルト、銀化(ぎんけ)と呼ばれる)。これ以降、成魚まで体色は銀色のままだが、繁殖期になると、桃色がかった婚姻色が現れる。一方、陸封型は、幼魚期のパーマークが成熟しても残る。海ではなく、湖やダム湖などで通常の陸封型よりも大きく成長する個体もあるが、成長に伴って、パーマークがなくなり、降海型と同様の外見になることがある。これらは銀化ヤマメなどと呼ばれることもある。これとは別に、陸封型の個体の中には、パーマークがない無斑型の個体が混ざる地域があり、これは突然変異型と考えられている。

利用

降海型は、河川環境の変化の影響を受けて、各地で個体数が減少している。それは、河川への「ダム」「堰」の建設による遡上と流下(降海)の阻害だけではなく、家庭雑排水による水質悪化、コンクリートによる平坦な護岸や河床の浸食対策による生息場所の減少、源流域の森林伐採による流量変動の増大や斜面崩落による濁りと土砂流入などが影響をしている。資源保護の観点からは、河畔から水面を覆う枝や茂みや水中に没したクマザザや小枝による孵化後稚魚の降海までの生息場所(越冬場所)の確保は、有効な資源保護策になるという研究がされている[1]

一方ヤマメは、渓流釣りの対象魚として人気が高いため、放流事業が盛んである。しかし、放流される個体は、元から生息していた個体とは異なった場所由来のものであることが多く、ときには、アマゴの分布域にヤマメが放流されるなどの例もある。これは、その地域の個体がもともと持っていた遺伝的特徴が失われてしまう、という問題を引き起こしており、「遺伝子汚染」と呼ばれている(関連した話題は、ヤマメメダカを参照)。

なお、富山名産の「鱒寿司」に使われているのもサクラマスである。近年、富山県神通川ではサツキマス(アマゴ)との混血による魚体の小型化が報告されている[2]

遊漁対象魚としては地域によって独特の呼び名を持つ。関東の利根川流域を遡上するサクラマスは利根鱒とも言われる。 また、降海型を「海サクラ」と呼ぶ釣り人もいる。

亜種

サクラマス
学名 O. masou masou 降海型:サクラマス、陸封型:ヤマメ
サクラマス(降海型)は最大で全長 70 cm、10 kg になる。ヤマメは、全長30 cm 程度まで。オホーツク海、日本海、日本北部と朝鮮半島東岸に分布。
サツキマス
学名 O. masou ishikawae 降海型:サツキマス、陸封型:アマゴ
サツキマス(降海型)は全長 50 cm、体重 1.5 kg。アマゴは 30 cm まで。日本固有亜種で、本州の太平洋側、四国および九州の瀬戸内海沿岸に分布。学名を O. masou macrostomusとする場合もある。アマゴは、体側に赤い小斑点があることでヤマメとの区別ができる。
ビワマス
学名 O. masou rhodurus
体長 70 cm 程になる。琵琶湖とそこに流れ込む河川が原産の亜種。中禅寺湖と芦ノ湖にも移入された。かつては、アマゴはビワマスと同種とされたが、近年の遺伝子解析技術の発達により、異なるDNAであることが判明した。
タイワンマス
学名 O. masou formosanum
サラマオマスSaramao masu)とも呼ばれる、「タイヤル族サラマオ村落の鱒」の意味がある。すべてが陸封型で、水温摂氏15度以下の台湾の河川に分布する。30 cm。ヤマメなどの他の陸封型よりもやや小さく、黒っぽい体色。体の側面には、側線状に9つの黒斑(パーマーク)があり、背面よりのは11~13個の黒点がある。サケ科魚類の生息南限に相当する。中国語は桜花鉤吻鮭という。

関連項目

脚注

  1. ^ サクラマス幼魚の越冬場を形成する河畔樹木の役割
  2. ^ 神通川で漁獲されたサクラマスの魚体の小型化は何故起こったのか?

外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

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