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シクラメンはサクラソウ科シクラメン属に属する多年草。学名 Cyclamen persicum Mill. 地中海地方原産で、花期は秋から春。冬の花として有名。和名は「豚の饅頭(ブタノマンジュウ)」と「篝火草(カガリビバナ)」の二種類がある。前者の『豚の饅頭』は、ある植物学者がシクラメンの英名(雌豚のパン sow bread)を日本語に翻訳した名である。後者の『篝火花』のはシクラメンを見たある日本の貴婦人(九条武子だといわれている)が「これはかがり火の様な花ですね」と言ったのを聞いた牧野富太郎が名づけた。前者は球根を、後者は花を見て名づけている事に注目したい。尚、現代ではシクラメンに対しては滅多に和名を用いる事が無い。 また、シクラメン属の総称としてシクラメンということもある。 本記事におけるシクラメンは、特に明記しない限りC. persicumとその品種、変種の意味である。
シクラメンの生態シクラメンは双子葉植物として分類されているが、実際に土から芽を出す時は一枚しか出てこない。また、子葉から数えて7、8枚目の葉が出た頃から花芽の形成が始まる。また、葉芽と花芽は一対一で発生して行く。花を放って置くとすぐ結実するが、結実させたままにすると株が弱り、最悪枯れてしまうので、採種が目的でも数輪残すだけ、目的でなければ全て取り除くのが好ましい。球根は茎が肥大したもので、乾燥に弱く、分球しない。芽は球根の上部にかたまってつく。 シクラメンの歴史シクラメンは元々地中海沿岸、トルコからイスラエルにかけて原種が自生している。名前は花茎がはじめ丸まった状態で発生することから「サイクル(Cycle)」から命名された。 古来は花ではなく、塊茎の澱粉を注目され、サポニン配糖体を含む有毒にもかかわらず「アルプスのスミレ」などの美称があり、食用とされていた。大航海時代以後ジャガイモがもたらされると、シクラメンを食用にする習慣はなくなった。 シクラメンの花に着目して品種改良が行われたのはドイツである。シクラメンの原種の中でもシクラメン・ペルシカムに注目して、品種改良が進められた。 花色もピンクほか白、赤、黄などバラエティに富んだものができた。 シクラメンに関する伝説で、草花好きだったソロモン王が王冠に何か花のデザインを取り入れようと思い様々な花と交渉するが断られ、唯一承諾してくれたシクラメンに感謝すると、シクラメンはそれまで上を向いていたのを、恥ずかしさと嬉しさのあまりにうつむいてしまった。と言うものがある。 日本でのシクラメン日本には明治時代に伝わった。日本での本格的な栽培は、岐阜県恵那市の故・伊藤孝重氏の手により始まった。シクラメンは高温多湿の日本の気候に合わず、様々な栽培方法が模索された。 戦後、急速に普及し、日本での品種改良も進められ、花色も黄色や二色、フリンジ咲き、八重咲きなどが登場。日本における鉢植え植物では生産量はトップクラスで、冬の鉢植えの代表格として定着している。 「死」「苦」の語呂合わせから病院への見舞いにこの花を持ってゆくのはタブーとされている。 ミニシクラメン高度成長期頃から、ガーデニングの流行し始めた1990年代から、屋外で栽培できる「ガーデンシクラメン」や「ミニシクラメン」などが原種との交配によって作り出されている。 「香りシクラメン」シクラメンは品種改良の過程で香りが失われたが、布施明の歌『シクラメンのかほり』(小椋佳作詞・作曲)がヒットしたことによって要望されるようになり、2001年(平成13年)に埼玉県農林総合研究センター園芸支所が原種と掛け合わせることによって香りを持った栽培種を開発することに成功した。 原種シクラメンこれまでのシクラメンはC. persicumという一種から改良された品種であった。しかし、ガーデンニング人気の高まりとともに、野趣の富む「原種シクラメン」にも注目が集まり、日本でも庭植えに利用されるようになってきた。C. hederifoliumやC. coumなどが流通量が多く購入しやすい。 シクラメンの種類現在、鉢植えとして品種改良が進められ、一般に入手できるのはシクラメンのなかでもシクラメン・ペルシカム(Cyclamen persicum)である。 シクラメンの仲間(シクラメン属Cyclamen)は中近東及び地中海沿海地域に自生しており、多くの種類が知られている。それらの一部は「原種シクラメン」として市場に出回っている。以下に原種を挙げる。
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